建設キャリアアップシステムとは

建設業界における労働環境は厳しい現状があります。就業者の急速な高齢化と若年労働者が入ってこないというものがあるからです。

建設現場を若者にとって魅力的な職場にするものの施策の一つとして、建設キャリアアップシステム(Construction Career Up Systemと英語では表記されます。以下、CCUSと略します)が導入されました。

以下に、CCUSについてみていきたいと思います。

建設業界の課題に対応するためには、優秀な担い手、特に若年層からの就労者を確保して、その育成を図っていく必要があります。

建設現場での労働者(一般に、技能者と呼ばれます)の特徴としては、現場を渡り歩いて経験を積んでいくので、個々の技能者の能力を十分に評価することが難しいといわれています。能力が十分に評価されないと、十分に賃金へ反映させることができません。魅力的な職場とするためには、技能者の能力が一定に評価され、評価された役割や能力が処遇に反映されることが必要です。建設業界がこうした職場に変わることで、若者にとっても魅力ある業界となっていきます。

CCUSは、技能者に対してキャリアアップの道筋を示すこと、技能者が適正な評価と処遇を受けられること、建設現場をより適切・効率的に管理する環境を整備することを目的として導入されたシステムです。

CCUSを利用するためには、建設業者と技能者の双方が情報登録を行い、IDを取得します。技能者は登録完了後、建設キャリアアップカード(以下、カードとします)を入手します。

建設業者が必要な情報登録を完了させ、現場にインターネット環境やパソコン、カードリーダーを用意することで、技能者はカードをカードリーダーにタッチさせることで、自分の就業情報を記録として残していきます。こうした蓄積された情報を元に、個々の技能者の経験などが今後評価されていくという仕組みです。

CCUSの登録数は伸び悩んでいる現状があるといわれています。CCUSの必要性についての理解が広まらなかったことや、登録に手間がかかり敬遠されたことが、理由として挙げられます。

しかし、令和2年1月から、外国人(特定技能、技能実習)技能者を使用する事業者は、CCUS登録が必須となっています。事業所としても、より一層のCCUSの導入の必要性は高まっているのではないでしょうか。

認定機関への登録申請など行政書士として、CCUS導入のお手伝いはできると思いますので、ご検討の事業者様などはお気軽に弊事務所へご連絡ください。

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