トラックなどの自動車を用意し、運送会社をはじめようとする方は、
場所や資金、人などを準備しなければならない項目が多数あります。
それぞれに許可条件はありますが、人について詳しく見ていきます。
必要な人的条件としては、運行管理者と整備管理者の確保が挙げられます
運行管理者とは、ドライバーの方々が安全に車両運行できるように、
社内の安全体制を確立するための中心的な職責を担う者です。
運送事業者は、法律に基づき、安全運行に必要な勤務時間の設定や、
運行管理のための指揮命令系統を確立する必要があります。
運行管理者となるには、トラック、バス、タクシーなどの自動車運送事業の種別に応じ、
旅客、または貨物の運行管理者資格者証の交付を受けることが必要です。
資格証の交付を受けるためには、試験による方法と実務経験などによる方法の2つがあります。
試験による方法は運行管理者試験の合格です。年2回(8月および3月頃)実施されています。
受験資格として、以下の要件を満たす必要があります。
①運行管理に関して1年以上の実務経験を有する。
②基礎講習を修了している。
基礎講習は、自動車事故対策機構が行っています。
運行管理を行うために必要な基礎知識を学びます。
講習時間は16時間(3日)です。
実務経験などによる方法では、取得しようとする運行管理者資格者証の種類(一般乗合旅客、
一般乗用旅客、特定旅客、貨物)ごとに、それぞれに応じた種別の自動車運送事業
(貨物軽自動車運送事業を除きます。)の事業用自動車の運行の管理に関し
5年以上の実務の経験を有し、その間に運行の管理に関する講習を5回以上受講していること等の
要件があります。
運行の管理に関する講習として、自動車事故対策機構が行う基礎講習及び一般講習が
認定されており、5回以上の講習のうち、少なくとも1回は基礎講習を受講している
必要があります。
一定の数以上の事業用自動車を有している営業所ごとに、一定の人数以上の運行管理者を
選任しなければなりません。
具体的には、貨物車両の場合、29両以下の営業所の場合、運行管理者の必要数は1名です。
車両が30両追加されるごとに配置人数も1名以上の管理者が必要になります。
整備管理者とは、運送事業者が保有する車両の点検整備などの管理や責任を担う者です。
整備管理者となるためには、自動車整備資格(1~3級)保有者であるか、あるいは、
2年以上の点検整備の実務経験と事業予定地の地方運輸支局による選任前研修の受講という
2つの条件を満たした者です。
選任前研修では、自動車の使用に関する法制度や整備管理者制度、整備管理者の業務を学びます。
講習時間は2~3時間です。
整備管理者に選定された後も定期的に研修を受けなければなりません(選任後研修といいます)。
選任後研修は2年度に1回の頻度で、講習時間は2時間程度です。
事業用自動車として、バス(乗車定員11人以上の自動車)1台以上使用する営業所や、
トラック、タクシー(乗車定員10名以下の自動車)5台以上使用する営業所では、
整備管理者を選任しなければなりません。
運送業許可を得るためには
資格要件を満たした人材の確保を含め、
場所や資金など
検討しなければならない項目が
多岐にわたります。
運送業許可手続きや内容について
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